「まえがき」を先に書いておいた方がいい理由
出版企画書を送ると、送った先の編集者から「まえがきを書いて送ってください」と言われることがあります。
なので、先に書いておくとすぐに対応できるのでオススメです。
また、「まえがき」を先に書いておけば、実際に書籍の原稿を執筆する際にも役立ちます。
書籍の原稿は、文字にして大体10万字程度ありますし、執筆期間に1〜2ヶ月かかる人も少なくありません。
書籍の執筆だけに集中することはできず、おそらくあなたは、業務の合間に執筆することになるでしょう。
でもそうなると、執筆途中で方向性を見失ってしまったり、前半と後半で伝えたいことがぶれてしまったりするのです。
最初から最後まで言いたいことをブレずに書きあげるのは、至難の技です。
そんな時、まえがきは非常に役立ちます。
まえがきとは、ある意味その書籍のコンセプトが詰められたものと言ってもいいでしょう。
もしもあなたが「何を伝えたかったんだっけ?」と手が止まってしまった時でも、まえがきを見れば思い出せます。
まえがきは、道に迷ってしまった時に、あなたが進むべき方向を指し示してくれる、とても心強い存在となるはず。
だからこそ、出版企画書ができたら、まだ企画のコンセプトなどをしっかり覚えているうちに、「まえがき」まで書いてしまうことをオススメしたいのです。
まえがきの書き方のヒントとなるのは、ランディングページです。
ランディングペジは、主に商品やサービスをターゲットに売る時に作るものですが、書籍の場合も、まえがきを読んで購入するかどうかを決める人がたくさんいます。
ですからまえがきには、著者の熱量や読者の感情に訴えかけるような内容にしておく必要があります。
まえがきで伝えるべき要素としては、次のものがあります。
読者の悩みに共感する
実用書の読者は、基本的に何かの悩みや欲求を抱えた人たちです。
ですから、「このような悩みはありませんか?」や「実は私も〇〇のようなことで困っていました」などと、読者が抱えていることに共感してあげると、話を聞いてもらいやすくなります。
この時、カッコつけて自分のことを最初から凄い人であるかのように書いてしまう人がいますが、それはやめた方がいいでしょう。
実用書の読者というのは、「変わりたい」という欲求を持っていますが、同時に「このままで大丈夫だろうか」という不安も抱えていたりするわけです。
そのような人たちに向け、最初から凄い人であったかのように書いてしまったら、読者はどのように受け取るでしょうか。
そんな読者の複雑な心理を汲み取りながら、寄り添うように書くといいでしょう。
書籍を読むことで得られること、到達点を伝える
寄り添うだけでなく、きちんと読後に何が得られるのかを伝えることも大事です。
1500円という書籍代を支払って得られるものはどういうものなのか、読んだ人はどうなれるのかを明確に伝えてあげてください。
手に入れられる事がはっきりしないものに対して、お金を出す人はほぼいません。
ですから、明確な到達点を示すことが大事。
もちろん、示した以上はそれが読者との約束です。
約束をしたのですから、あなたは書籍を通して読者を約束した到達点まで連れて行けるように、しっかり書いてください。
他の書籍との違いを伝える
他の書籍との違いを伝え、あなたの書籍を読まなければならない理由を書きましょう。
例えば、「既に〇〇に関する書籍はたくさんありますが、本書では他の書籍ではふれられていない**について丁寧に解説しました」というような感じです。
他の書籍を読んでも書かれていない内容があることは、読者があなたの書籍を読む動機となるのです。
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